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最後の晩餐にはまだ早い
2023年「今年印象に残った店」(料理編)

 今年も残り一週間となり、年内のブログ更新もあと2回の予定、記事にした中から毎年恒例の「今年印象に残った店」を記録として残しておきたい、例年同様に料理編とデザート&スイーツ編に分ける事に。
 毎年書いているが、訪れて此処に挙げなかったのが「印象に残らなかった店」ではなく、行って良くなかった店は初めから記事にはしていない。選んだ最たる理由は「もう一度行きたいか」「将来もっと期待出来るか」で、十年変わらず進化を止めたみたいな料理が出る店は選んでいない、結果若い料理人の店が多くなったが。
 毎年10~12店程選んでいたが、今年も絞ったつもりでも15店になってしまった(笑)。まずは料理編からで、前菜→スープ→パスタ→魚料理→肉料理の順番に並べてみた。
        
・札幌西17丁目「プロヴァンサル キムラ」の「ボタン海老と真狩産根セロリのレムラード イクラ スモークサーモン あさり添え」
 昨年も此の店の前菜を選んでいた(笑)、見て美味しそうな料理は、概ね食べても美味しい。今回並べた店の中では最年長料理人だと思うが、経験による懐の深さと余裕みたいなものを感じさせる。
    
・大阪・高麗橋「桜花」の「八寸」
 今年阪神日本一で盛り上がったが、派手好きな大阪ならではの華やかな八寸盛り。
     
・乃木坂「La couleur d'ete(ラ クルール デテ)」の「大地のヴルーテ(牛蒡、茸、温泉玉子)、ブリオッシュ」
 今年オープンした席数8のワンオペレストラン、千利休が辿り着いた二畳間の茶室みたいに、余計なものを排するとこうした店になるのかも、来年も増えそうな予感。
        
・鎌倉「イル ノード(IL NODO)」の「自家製タリアテッレ 小田原山北のアミガサダケ クリーム」
 イタリア料理の華とも云えるパスタ、手打ちなら尚更だ、私にとって「其処へ行くために旅をする価値ある店」
     
・南青山「MAMA」の「トマト・カニのパスタ(麺は玄米粉入)、ホタルイカのアヒージョ添え」
 パスタをもう一つ、フランス料理から中華や日本料理まで「何でもあり」のレストランだが、どれも美味しいからカテゴリー分け不能店(笑)。
以下は魚料理
     
・大阪・玉出「びすとろぽたじぇ」の「舌平目のオムニエール」
 私みたいなフランス料理のオールドファンには堪らなく懐かしい料理、日本が今よりずっと元気で、上り坂を歩んでいた「あの時代」を思い出す。
       
・大阪・上本町「レストラン コーイン」の「ドーバーソールのアルレジェンヌ」
 「フランス料理における魚料理とはこれだよ」と料理人が教えるような、圧倒的に手間をかけ、魚身はあくまでもソースを味わうための素材として扱った逸品。
     
・三越前「ポンドールイノ(Pont d'Or Inno)」の「桜鯛のポワレ 貝のエッセンスソース」
 今迄訪れていなかったのを後悔した店、柚原料理長と尾崎支配人のコンビは、絶妙な雰囲気を醸し出す、大人が通えるレストラン。
        
・恵比寿「RÉGULIER(レグリエ)」の「鰻のファルシー カレー風味」
 今年新しく訪れた中で私がMVPを選ぶなら此処と思った店、修行先から受け継いだ名作料理だが、これ書くと誰かに怒られるかも知れないが、「藍より青し」の言葉を連想してしまった、料理人のIQは高い。
以下肉料理で、
       
・乃木坂「タンモア」の「仏ランド産ハト 藁の香りを纏ったムネ肉、モモ肉と内臓の串カツ アンチョビとレバーのペースト」
 もう「女性」を付けなくてもいいと思うが、開業6年目に入った、常にアグレッシブな月替りメニューを提供する料理人、来年も楽しみ。
     
・赤坂「フルヤオーガストロノム」の「仏ロゼール産仔羊のロティ、ポムドムースリーヌ、サマートリュフ」
 国産のフランス料理用食材は、昔に較べたらかなり良くなったが、それでも特に飼育肉類は未だフランスには敵わない処あると、あらためて感じた一品。
        
・京橋「シェ・イノ(Chez Inno)」の「牛尾の煮込みとフォアグラを仕込んだパイ包み焼き、赤ワインソース」
 料理名以上の細かい説明は野暮な一皿、見ただけで味の想像付くと思う、原価かかった料理でお金貯めて行く価値ある店。
        
・三ノ輪「ビストロ ルミエル」の「仔鳩のマスカラス」
 ハルク・ホーガンに挑む前田日明みたいに、有名料理に挑戦状を叩き付けるような、自称「覆面料理人」の新料理、最初はジョークかと思ったが本気だった(笑)、完成度高い。
     
・人形町「ラ ブーシュリー グートン」の「マンガリッツア豚の炭火ロースト」
 素材に関しては、この国内飼育のマンガリッツア豚も凄かった、このままずっと食べ続けて居たい、そんな錯覚を覚える未体験の味、特質を生かした調理も評価したい。
 これで終わりにするつもりだったが、最後に日本人ならやはりこれと、締め飯に(笑)、
     
・五反野「酒肴和ろく」の「零余子と鶏肉の焚込みご飯、味噌椀、糠漬け」

11ヶ月前